連載「創世記をひらく」第14回 ―― 創世記2章15〜17節「最初の戒め」
神は、造った人を、一つの園に置かれました。エデンの園です。そこには、見るからに好ましく、食べるのに良いすべての木があった、と聖書は語ります。神は人に、こう言われます。
「あなたは園のどの木からでも思いのまま食べてよい。」
まず語られたのは、ゆたかな「してよい」でした。数えきれない自由。そのうえで、神は、たった一つだけ、こう付け加えられます。「善悪の知識の木からは、食べてはならない」。
この一つの「してはならない」を、私たちはつい、窮屈な規則のように感じます。せっかくの自由に、なぜわざわざ制限を置くのか、と。
けれど、少し考えてみたいのです。たとえば、親が幼い子に「あの川にだけは、ひとりで近づかないでね」と言うとき、それは自由を奪うためでしょうか。むしろ逆です。その一言があるからこそ、子どもは残りの広い世界を、安心して駆け回ることができる。境界は、しばしば、愛のかたちをしています。
エデンのたった一つの木は、人を縛るためではなく、「あなたは、造り主である神を信頼して生きる存在なのだ」ということを、思い出させるためのしるしでした。すべてを自分で決め、すべてを自分の手に握ることが、本当の自由なのではない。信頼できる方の手のひらの中で生きること――それこそが、いちばん深い自由なのだ、と。
たくさんの「してよい」の中の、たった一つの「してはならない」。そこに込められた思いを、あなたはどう受け取るでしょうか。次回は、その園で、神が「良くない」と言われた、ただ一つのことについて。
この連載は、岩槻福音自由教会の水曜祈り会で語られた創世記のメッセージをもとにしています。祈り会は毎週水曜日の10:30と19:15に開いています。詳しくは教会ホームページの集会案内をご覧ください。はじめての方も、どうぞお気軽に。
▶ この回のもとになったメッセージ「エデンの園」(創世記2章4〜17節)は YouTube でご覧いただけます:https://www.youtube.com/watch?v=7iaatcytZgc
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